子どもにもいつか読んで欲しい!読書初心者さんにおすすめの書籍5選

読書初心者の私が、「子どもにもいつか読んで欲しい」「初心者でも読みやすい」という観点から、5冊の本をご紹介させて頂きます。

もし、気になって読んでいただいた際…お子様が「お母さん何読んでるの?」と聞いてきたら…心の中でガッツポーズ!「いつか〇〇ちゃんが大きくなったら是非読んで欲しいな…」と言って、家の本棚に是非置いておいてください。きっと、いつか思い出して読んでくれる日が来るはずです…。

目次

子どもに読んで欲しい本は買って家の本棚へ

私はこれまでの人生であまり小説を読んできませんでした。大人になって読むことはあっても、ビジネス本や子育て本ばかり…そんな私は今では月に3~5冊の小説を読むようになりました。きっかけは…以下の記事をご覧いただけれると幸いです。

もっと本音の部分で言うと…(笑)、やっぱり、親が本を楽しんでいる姿を子どもに見せたいという思いも…。子どもを読書好きにするには、親が読書を楽しんでいる姿を見せることが有効というのは、私が読んだ様々な子育て本にも書いてありました。お母さんが楽しそうに本を読んでいる姿からは、子どもも何かを感じてくれるはずです。

そして、せっかくなら私の好きな本を子どもと共有したい!私は、図書館で借りて「これは子ども達にも読んでもらいたい」と思った本は、購入して家の本棚に置いています。いつか自分から手にとって読んでもらえたら嬉しいな…と思いながら…。

それでは、早速5冊をご紹介します。

原田マハ「本日はお日柄もよく」

つい最近読んだ本。これは、読者初心者の私でもとても分かりやすくて、笑える!楽しい!元気が出る!

人物の描写も分かりやすく、嫌な場面もないので、子どもでも読みやすいと思います。そして、何といっても、最後の結末までスカッとする本です。ドラマでも、最後に「〇年後…」とかあるのって嬉しくないですか?小説初心者の私は、巷で有名な本を読んでも…、「あ、ここで終わるの…?あとは想像してね的な感じなのね…」という結末が多かったので、こちらの本は、その点で、読んだ後の爽快感が良かったです。

スピーチライターの話です。OLの主人公が、片思いを続けていた幼馴染の結婚式で大失敗をするところから物語が始まります。その結婚式で感動的なスピーチに出会ったことで、スピーチライターを目指すことになります。言葉ひとつで、人の心を動かし、そして、人の人生まで変えてしまう、言葉の力を感じることでしょう。

この本のスゴイところは、政治に関心を持てるというところ。スピーチライターである主人公が、政権交代という日本の政治の潮目になる選挙で、立候補者のお手伝いをします。物語の中の話ですが、政治家ってこんな志を抱いているのかと思うと、「たかが1票」なんて言ってられないなと感じます。

子ども達も早ければ小学校高学年くらいからは読めるかな…?というくらい読みやすい本です。

言葉の持つ力を知って、人を感動させたり、勇気づけたりできる言葉を発信できる人になってほしい…

青山美智子「お探し物は図書室まで」

昨年の母の日に、子ども達が私にプレゼントしてくれた本、「赤と青とエスキース」。恋愛小説ですが、読書初心者の私は、毎度毎度「あぁ!あれか!」と次々と出てくる伏線回収に感動しながら読んでいました。とっても大好きな本の著者、青山美智子さんの本「お探し物は図書室まで」。この本は、「私も動かなくちゃ!」と思わせてくれる、優しく背中を押してくれる本です

読んでいくと…「おや?銭天童の紅子さん?」と思われる方も多いと思います。はい、似ています…。でも、ここでは駄菓子ではなく、「本」が悩みを抱える登場人物に送られます。自分が「本当に探しているもの」に気がつき、生き生きとしていく姿に、勇気づけられます

私が好きな一節があるので引用させて頂きます。

「人生なんて、いつも大狂いよ。どんな境遇にいたって、思い通りにいかないわよ。でも逆に、思いつきもしない嬉しいサプライズが待っていたりもするでしょう。結果的に、希望通りじゃなくてよかった、セーフ!ってことなんかいっぱいあるんだから。計画や予定が狂うことを、不運とか失敗って思わなくていいの。そうやって変わっていくのよ、自分も、人生も」

お探し物は図書室まで (ポプラ文庫)

すごく納得感ないですか?よくある考え方ですけど、なんかあったかくてしっくりくるというか…。

こちらの本も大変読みやすく、小学校高学年くらいから読めると思います。が、注意が必要!!中に「サンタクロースはいない」という言葉が出てくるので、サンタクロースの存在を信じているお子様には絶対に触らせないで…!

小野寺史宜「ひと」

この本は、中1の甥っ子が読んでいて、私も手にした本です。

両親を亡くし、大学を中退し、暗闇のどん底にいた主人公が、あるコロッケ屋で最後に残った50円コロッケを見知らぬお婆さんに「譲る」ことから未来が切り開いていくという話。

主人公がとにかく実直、とにかくいい子(自分が素晴らしい人間だと自覚していない天然のいい子)。そして周りの人たちが優しく、「徳」というものを感じました。この本を通じて、子ども達にも「譲ることの大切さ」感じ、そして、私が感じたように「『徳』のある人になりたい」と思ってもらえたらいいな…。

また、物語の中には、主人公と反対で、学歴・何不自由ない暮らしなど全てを持っている、要は恵まれた人物も出てきました。彼の傲慢な態度や発言から感じることは、恵まれ過ぎていることが「不幸」につながることもあるんだということ。つまり、「何不自由なく育てたい」という親の思いが思わぬところで「謙虚さ」を奪うことになってはいけないなと感じました。

このままわが子達が、”幸いなことに”、親もいて大学に行けるだけのお金もあって…という人生だったら、この本を読んで、ひとの苦しみに共感し、謙虚さを見つめ直すきっかけになったらいいな…。そういう意味でも、是非、読んでもらいたい。

主人公が大学生の話ということもあり、正直きわどいところがある(厳密には主人公の友達でやんちゃな大学生とその彼女の場面で…)ので、中1の甥は大丈夫だったのか?と勝手に心配しました…。なので、読むのはもう少し大きくなってからでいいかな…?

2020年6月30日にまたここで会おう-瀧本哲史伝説の東大講義

エンジェル投資家であった瀧本哲史さんが生前に行った東大での講義を起こして書籍にしたもの。学生への講義ということで“若い世代を対象に”今の資本主義社会を生きるための術などが書かれています

東大生(他の大学の名前もありました)との生き生きとした講義のやり取りで、テンポよく読み進めることが出来ます。

この本を読むと、私でも世の中を変えられるんじゃないか…とまでは思いませんが、この本に出てくる学生なら、そして、わが子達ならこの世の中を変えられるんじゃないかと思えることが出来ました。

中でも印象に残っているのが、交渉術。瀧本哲史さんは、自らを肩書を「軍事顧問」と称し、次世代を担う若者に「武器としての教養」を発信されていました。「武器としての教養」、その一つが「交渉術」です。実際に、「武器としての交渉思考 」という本も出されています。

「僕がかわいそうだからどうにかしてほしい」ではなく、「あなたが得をするからこうすべきだ」。これ、交渉の基本になります。
 基本的に交渉では、相手側の利害関係とこちら側の利害関係はかなり違います。それをしっかり分析することで、双方が合意できる解決策を見つけ出すことができるんです。

2020年6月30日にまたここで会おう 瀧本哲史伝説の東大講義 (星海社 e-SHINSHO)

これを読んでからは、子ども達にも…

お願いするときは、自分の思いばかりを言うんじゃなくて、相手にもいいことがあるっていうことを伝えなくちゃダメなんだよ。

と伝えています。先日長男が、とあるスマホゲームをしたいからアプリをダウンロードして欲しいとお願いしてきた時、

「ボクがこれをやっている間とか、お母さんも自由な時間ができるでしょ?(相手のメリット)」と言われました…。なかなかの策士だな…と。

この本は、若い世代にこれから何を学び、どのように生きていくか、を問いかけてくれる本です。いつかこの本を読んで、熱い気持ちを駆り立てたり、本に出てくる学生に刺激を受けたりしてくれたらいいな…と思い、この本も読んでほしいリストに入れておきます。

灰谷健次郎「太陽の子」

こちらのコラムで既に紹介しちゃいましたが…やっぱり私にとっては欠かすことが出来ません。

表現も分かりやすいですし、沖縄の辛い歴史も知ることが出来ます。

灰谷健次郎先生の「兎の目」を読んでも、また、先ほど紹介した「ひと」でもそう感じましたが、「辛い経験をした人ほど、優しい。」

わが子には、優しい人になってほしい…。でも、だからってつらい経験をしてほしくない…。だからこそ、いろんな人の人生を疑似体験し、色んな人の気もちに寄り添うことが出来る読書体験が重要なんだなと感じます。

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