幼児期から始める「楽しい漢字学習」のススメ

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幼児期から始める楽しい漢字学習のススメ (2)

小学校入学前に漢字に興味を持ち始めたお子さまもいるのではないでしょうか?

長男もやたら興味を持った時期がありました。漢字への興味を大事に育てたい!世界を広げたい!!! ということで、我が家でも小学校入学前に”軽く”漢字教育を始めました。

漢字教育を私なりに調べ、そして、そこから見えてきた、幼児期から始める漢字教育の方針我が家の漢字学習についてご紹介します!

もちろん、教材の無料ダウンロードも出来ます!

目次

市販の漢字ドリルは「書く」多い…「書く」が「過苦」になるのでは…?

幼児期からの漢字教育学習

せっかく興味を持ってくれている漢字。
楽しく漢字教育を進めたいと思い、「う○こドリル」やキャラクターの市販のドリルなどで勉強をしてもいいかなと思い、書店へ…。
色々見てみましたが…

なかなかグッとくる漢字ドリルがない!!

あ・え・て 気になったと言えば…(何様だ!?)こちらの陰山先生の漢字ドリル。

ポイントは、漢字学習に入る前にその漢字を用いた「音読文」がいくつも載っています。この音読文をスラスラ読めるようになってから練習に進むスタイルで、視覚から入る漢字勉強方式となっています。

この点はすごくいいなと思ったのですが、すみません…(私が)ワクワクしないビジュアルだったので却下させて頂きました。

…余談ですが、プリントやドリルを見てワクワクするかって幼児期にはとっても大事だと思います。公文のようなシンプルなプリントでも黙々と進められるお子さんもいるかと思いますが、我が子は無理です。そして、私も。
一緒に家庭学習するので、みんながワクワクするものにしたい!

また、書店でドリルを見ていて思ったのですが… 幼児期にそんなに「漢字を書くこと」って大事か!?

小学校に入ったら、嫌という程漢字は書かされると思うのです。
今からそんなに書くことを強制していたら、「苦」し「過」ぎる...”書く”が”過苦”になってしまうのではないか?

せっかく漢字に興味を持ってくれているのだから、今は、「読める」「知ってる」そして「楽しい」を増やすことを優先して漢字学習を進めていきたいと思いました。

…就学前に「漢検」を受けるとなると、「書ける」にも力を入れなければならないと思いますが…我が家は今のところそんな予定ないので。

ということで、ワクワクする漢字プリントを作ることに…その前に、漢字学習について、色々調べてみました!

幼児はひらがかなより漢字を先に覚えるべき?石井式漢字教育とは…

幼児漢字学習漢字教育

皆さん「石井式漢字教育」はご存じですか…?1997年初版の少し古い書籍ですが、気になったので購入しちゃいました。

まず、石井式漢字教育の基本理念です。

一、漢字を教えてはいけない
一、漢字をどれだけ覚えたか、テストをしてはいけない
一、漢字を書かせてはいけない

上二つはさて置き、3つ目は「漢字を書かせてはいけない」という点は、前述の通り共感しました。
ただ、この本の中には…

私の基本とすることは、あくまでも漢字は読めればいい、書ける必要はないということです。漢字が読めて、その意味を理解できさえすれば、書くこと、ましてや筆順などということは無意味に等しいのです。世の中に出て、漢字を書く時に、筆順が違って不自由したことがありますか?

少し極端過ぎる気がしました。私が思っているのは「書かせて覚える」ことをしたくないというで、きれいに書くこと、正しく書くことを含めて、漢字をもっと大事にしたいと思っています。そこは、後述する「成立ち」の理解にも通じている思いです。

そもそも、幼児期からの漢字学習の目的って?

幼児漢字教育

就学前の漢字学習に対して、私自身、大義名分があったわけではありませんでした。

ただただ、スタートとして、「息子が漢字に興味を持ったから…」というだけ。

でも、この本を読んで「なるほど!」と納得。ますます漢字学習に力を入れたいと思いました。

漢字は読めさえすればいいのです。漢字が読めるようになると、親が放っておいても本を読むようになります。そうすると幼児の脳は活発に動き始めるのです。

(中略)

もし自分で本が読めたり、百科事典で調べることが出来るだけの漢字力がついたとすると、子どもの世界は大きく広がっていきます。本が読めるということは、言葉が増えることにつながります。言葉が増えることによって、表現力や感受性も豊かになります。
私たちが親としてやるべきことは、子どもに本を読む力をつけてやることです。幼児期のうちにその能力をつけるための手助けとして漢字教育を行うことです。そして、そこから先は、子どもが自分から進んで本を読んで物事を吸収できる力を養う、すなわち「学ぶ」ということの喜びを分からせてやることです。

本当にこの通りだと思いませんか??石井式漢字教育の基本理念にあるように「一、漢字をどれだけ覚えたか、テストをしてはいけない」これは、「漢字を覚えることをゴールとしてはいけない、その先にゴールがある」ということなんですね。

石井式漢字教育!幼児期の漢字学習の進め方

もともと、石井式漢字教育はその発案者、石井勲先生のお子さんとのやり取りから生まれたもの。

当時2歳だった息子さんが、石井先生が持っていた「国語教育論」の「教」の字を指して「きょう」と言ったそうなのです。そして、隣の「育」の字も。これは、その出来事の少し前に「教育音楽」という雑誌のタイトルを指で押さえて「これ何?」と聞いた時に、母が読んであげたその時に覚えたものだと言うのです。

この時に、幼児にとって漢字はやさしいのかもしれないと思い、これをきっかけとして石井式漢字教育はスタートしたそうなのです。

なぜ、漢字のほうがやさしいのかというと、子どもの脳には鳩とか蝶、桃という漢字の形が頭の中にそのまま入るのです。公園で鳩を見せて、あれが鳩だよと言って「鳩」という漢字を見せれば、いっぺんで覚えてしまうのです。「はと」ではなかなか覚えられないのです。
(中略)
あるがままをパッと受け入れてしまうのです。

幼児の場合、漢字を絵のように見ているのですね。

それでは、幼児期の漢字学習のポイントは、石井式漢字教育ではどうなっているのでしょうか?

幼児に新しい言葉を教えるときには、実体に即して教えることが望ましいでしょう。というのは、「実体」と「言葉」と「漢字」の三者を結び付けて記憶に刻むことこそが、言葉の学習では大切なことだからです。
「言葉」は「実体」を思い起こす”聴覚的信号”である、一方「漢字」は”視覚的信号”に当たります。実在するものに触れるたびに、体験するつど、これを言葉と漢字の両方で表現して示すことが大切なのです。というのも、視覚による記憶の方が聴覚によるものより強いのですが、それを両方でやれば効果が一層高まるのです。

冒頭に私が惹かれた陰山式の漢字ドリルは、この理論に近いのではないでしょうか?
「漢字」を見ながら、例文の「実体」や「言葉」を結びつけながら読んでいく】このスタイルの漢字学習も取り入れようと思いました。

話を戻します。こちらの本では、具体的な方法が紹介されているので、一部紹介します。

〇 生活のまわりに漢字カードを置く
…日常生活の中で幼児の目に触れるものの名前を漢字で書いて貼っておく
○ 絵本を利用する
…漢字で書かれた絵本を読んで、耳で聞き、目で絵と漢字を見ながら覚えていく
ただ、漢字で書かれた絵本はあまりないので親御さんが漢字を書き入れたり、もしくは、石井式漢字絵本というものがあるようなので、これらを活用してみたりするといいかもしれません。詳しくは(株)石井式国語教育研究会公式HP

また、興味深い記述もありました。

幼児期は「推理する能力があるから知らない漢字も読める」そうなのです。

ある幼稚園の先生が黒板に「悪魔」という漢字を書いて、子どもたちに読めるか聞いたところ…
子どもたちは相談を始め、悪魔の魔という字には下の方に「鬼」という字があるから、鬼の仲間だ…そして、どんどん話を進めて「あくま」という答えを導き出したそうです。

この例を紹介したのは、二つの意味があります。
三、四歳の子供でも「推理する能力」があるということです。それともう一つは、これが一番大切なことですが、子どもというものは、基本的には教えてもらいたくないのです。知りたい、自分で解決したいという気持ちがあるのです。これが人間の本性なのです。

我が子もそうなのですが、子どもって「推理」とか「謎解き」って好きで、そして、得意ですよね!

この方法で漢字を学習して行けば、楽しめるのではないか…!? と、我が家の漢字学習の道筋が見えてきた気がします。

漢字の成立ちって面白い!!楽しい漢字学習には成立ちを取り入れよう!

幼児漢字学習

漢字がわかるようになったら、漢字の成立ちを教えて行きます。そうるすと、漢字に対する興味がさらに大きくなります。
(中略)
それまで漢字が嫌いだったり苦手だった子どもも、興味を持ち始めるようになります。そうして知らないうちに、漢字を見てその成立ちから推理する力もついていきます子どもたちが、いかに楽しんで漢字学習ができるかということを考えてやるべきなのです。

確かに成立ちっておもしろいですし、中には難解なものをありますが、漢字への理解が深まります。

成立ちの本も沢山あります。漢字辞典にも記載されているのですが、せっかくなら「深い意味を知りたい!」「ストーリーとして頭に入れたい!」

そこで、参考書として選んだのは、漢字学の権威、白川静博士の書籍。
「全国学力テスト・トップクラス 福井県の小学生はこの本で勉強している!」という帯…気になります。

小学校入学前の幼児にはかなり難しい内容なので、大人が噛み砕いて説明してあげる必要があります。

例えば…「口」の成立ちが  (クチ)を表していたわけではないそうなのです。

口ではなく、「(サイ)」と言って”人が神様に願い事をするために書いた文を入れる器”を表しているそうです。

白川博士は「口」を含む多くの漢字で、口は「口(クチ)」の意味で使われているのではなく、「(サイ)」の意味で使われていることを発見しました。
その考えで漢字を読み解いていくと実に興味深いのです。
↓「音」の意味を見ると「(サイ)」ありますね!
幼児期からの楽しい漢字学習のススメ
この白川漢字ワールドを是非幼児期からの漢字学習に取り入れたい!!
漢字を成立ちのイラストのイメージやストーリーと一緒に学ぶことが出来たら…私がワクワクしてきました♡

私の結論!!幼児期の漢字学習は「自ら学ぶ」を大切に

様々な文献やサイト、漢字ドリルを見てきましたが、幼児期の漢字学習に対する私の思いはこんな感じです。

■漢字の使い方、例文を沢山取り入れる
「書かせる」ことは極力しない
成立ちを漢字学習に取り入れる
■漢字を見て意味を推理する癖をつける
・・・そして、最終的なゴールは漢字が読めることで、子どもの世界を広げる

そういうことで、こんなプリントを作りました

漢字ドリル,漢字プリント
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