中学受験…ママ友達を話していても、たまにこのワード出て来ませんか?
私や主人は「絶対!」とは思っていませんが…挑戦してくれたら嬉しいな…くらいで思っています。
そんな、まだまだ先の中学受験にはふわふわとした気持ちを抱いていましたが、書店でこちらのタイトルが目に入り…やっぱり気になる!ということで読んでみました。
私と同じように、わが子の中学受験に対してそれほど意思がない方も、今から中学受験に向けて取り組もうと思っている方も、どんな方にも参考になると思いますよ。それでは、「5歳から始める最高の中学受験」のレビューをお伝えします。
目次・構成
著者は、長年塾講師として中学受験の第一線で活躍し、中学受験情報局「かしこい塾の使い方」で主任相談員をされている小川大介さん。
「5歳から始める~」とありますが、実際にはどの年齢のお子様に対しても役に立つ「学習のコツ」や「タイプ別の伸ばし方」が書かれています。
著者の小川さんは、ご自身のお子様も最近中学受験を見事合格で終えられたばかり。京大法学部を卒業した方で、かつ、塾講師の子どもだから名門中学に合格するのは当然と思ってしまいがちですが、この本は「合格」ということよりも、親子で「プロセス」を重視した中学受験の「学習のコツ」が書かれています。
「学習のコツ」と言っても前半は、よくある「親子の関わり」的なことがツラツラと書かれているので、この手の子育て本をよく読まれている方々には少々うんざり感があるかもしれません(…ごめんなさい)が、読み進めてくださいね。
若干、冷たい?イメージのある中学受験でしたが、この本を読むと「あたたかく」そして「彩り」が出てきた気がします。
もちろん受験期になると、そんな「キレイゴトばかりではやって行けない!」と思ってしまうかもしれませんが、そんな時こそ本書を読んで心を落ち着かせるのに使えるかも。
少し長いですが、目次を書かせて頂きます。
ブルーのラインの箇所は、5歳児を育てる今とても参考になった項目です。
第1章 中学受験ではどんな力が必要か
・中学受験のスタートは4年生ではない
・まずは夫婦で”子育てビジョン”のすり合わせを
・中学受験が始まるとこんな生活になる
・入塾時に塾が求める”当たり前”とは?
・こんなに違う!小学校の授業と中学受験の学習内容
・中学受験成功の秘訣はゆるやかにムリをさせること
・早く準備をするほど失敗ができる
・幼児に遊びと勉強の区別はない
・間違った早期教育に要注意!
・低学年の塾コースは習いごと感覚で
・習いごとはすぐにやめてもかまわない
第2章 どんなことでも学びにつなげる親のかかわり
・気持ちの余裕が”学ぶ姿勢”を育てる
・頭のいい子は幼児期にたっぷり遊んでいる
・数え遊びで数感覚を身につける
・しりとりと辞書は言葉の世界を広げる
・線遊びは図形感覚を養ってくれる
・読み聞かせがいいといわれる理由
・料理、掃除、買い物ーお手伝いは遊びの宝庫
・勉強ができる子は段取り上手
・共働き家庭だからこその強みがある
・時間感覚をつけると自分で行動できる子になる
・子どもの自立を促す質問の仕方
・幼児期の”ひと手間”が中学受験をラクにする
・自分に自信が持てる親は受験もうまくいく
・つまずいても”なんとかなる”と思える心の育て方
第3章 高学年でグンと伸びる【タイプ別】学力法
・お子さんの好きなことをいくついえますか?
・わが子がのめり込む”最強の学びモード”を見つけよう
・親の質問力が子どもを大きく伸ばす
・わが子の「素敵!」を50個見つける
・”優位感覚”がわが子に最適な学習方法を教えてくれる
・ウチの子はどれ?強みを知る三つのタイプ
・【タイプ別】子どもが食いつく勉強法
・タイプによって国語の問題文の感じ方はさまざま
・算数で図を書くのが苦手な子には
・親のやり方が子どもに通用するとは限らない
・子どもをやる気にさせるほめ方・やる気を奪うしかり方
第4章 最初が肝心!勉強嫌いにさせないコツ
・「ウチの子は勉強嫌い」は思い込みにすぎない
・”毎日勉強をするのは当たり前”と思わせる
・勉強をはじめるベストなタイミングは?
・”毎日少し”が習慣化のコツ
・小学校に上がる前につけておきたい4つの力
・中学受験に役立つ「公文式」の活用法
・親がサポートせずうまくいくケースはたった3%
・先を見通す力が中学受験を成功に導く
・正しい学習サイクルを回すと成績は伸びる
・4年生のうちに宿題のやり方をマスターする
・かしこい家庭がやっている宿題の取捨選択
・受ける前に”テスト分析”をやっておく
・頭のいい子は授業の受け方がうまい
・「先生に質問してきない」は意外にハードルが高い
・子どもの「わからない」をサポートする方法
・学校選びはいつからはじめるのがベスト?
・塾にはいつでも相談、質問していい
・どうしてもうまくいかなければ転塾も視野に
・勉強をやりたがらないときには
・困ったときは第三者の力を借りてもいい
第5章 頭のいい子が育つ環境づくり
・勉強をする場所に制約をつくらない
・部屋の配置は子どもの視線で考える
・親も学習ツールを把握しておこう
・家では集中できないときの対処法
・子どもの好奇心を広げる本の置き方
・塾のプリント整理は3段階に分ける
・勉強効率が劇的に上がる4つのツール
・楽しく学べるのならアプリも有効
・おすすめアプリ9選
・将来の中学受験に生きてくる本
感想:「5歳から」の要素は少ない!?逆に言うと…全学年で役立つ内容!
「5歳から」にドキッとして購入しましたが、今すぐ取り入れられそうなことは、「時間管理術」「我が子の感覚タイプに合った学習」といったところでしょうか。
後半は、受験生を抱える親としてどうやってサポートしていくかが書かれており、冒頭にもお伝えしましたが5歳と限らずどの年齢でも役に立つ内容が書かれていると思います。
印象に残ったこと・実践したいこと
我が子の学習タイプを知ること!そしてそれを活かせるのが家庭学習!
面白いと思ったのは”優位感覚”が分かるタイプ診断。
優位感覚とは…「視覚」「聴覚」「身体感覚(触覚や臭覚などの皮膚感覚)」の三つのグループに分かれ、それらどの感覚をより多く使う傾向があるかというもので、その人の優位感覚によって同じことを伝えるにも感じとり方が変わってくるものなのだとか…。
「視覚優位タイプ」は記憶する時に映像で覚える傾向。
「聴覚優位タイプ」は言葉や音で記憶する傾向。
「身体感覚優位タイプ」はその場の雰囲気や感じ方を記憶する傾向。
本書では「学習タイプ判定シート」があり、わが子の“現時点での”(変わることは往々にしてあるようです)優位タイプが分かります。
長男で診断してみましたが、なるほど…と思う節が沢山!ちなみに、わが子は「聴覚優位タイプ」でした。
そして、それぞれのタイプに合った学習法も提示されており、これも非常に参考になりました。
このタイプを知っていれば、解けない問題があった時や塾の内容についていけない時に、母親として最適なサポートが出来るのではないかと思います。
褒める時は、結果でなくプロセスを褒める!
真新しい話ではないのですが、でも、今回改めて実感。特に、プロセスをほめる例えのセリフに私がじんわり…。
我が子を伸ばす”褒めポイント”は、結果ではなくプロセスです。たとえば、同じいい成績をとったとしても、点数や偏差値の高さをほめるのではなく、その結果をだすまでのがんばりに目を向けてあげてください。
「あれ?今回は計算ミスが一つもない。毎朝ドリルをがんばった成果が出たね!」
「今までならあきらめていた問題も、よく最後まで粘って解いたね。たいしたもんだわ」
「今回は絶対にがんばるって決めて、しっかり計画を立てて進めてたよね。疲れている日も音を上げずにがんばって、お母さんは本当にすごいと思ったよ」
(中略)
こんなふうに、わが子の努力の足跡や、その結果を生み出す前に取り組んでいたことに目を向け、そこをほめてあげるのです。これを日々続けると、お子さんは自分からどんどんかしこくなっていきます。努力したことは成果につながることを学ぶからです。
今の私、正直できている自信がありません。
でも、今日からはがんプリタイムのあとは、絶対に何かのプロセスをほめることを自分のルールにしたいと思います。
これは勉強だけではなくて、日々の様々なことにも当てはまると思います。習い事にしても、生活にしても、保育園での様子にしても…。
時間管理能力を身につけておく!
段取り習慣を早いうちからつけられたら、子どもの生活もかなりうまく回っていきます。特に時間が限られている中学受験の勉強では、この段取り力が大きな力を発揮します。私のこれまでの指導経験から見ても、勉強ができる子はたいてい段取り上手です。
これは普段の生活でも役に立つことですし、小学校に入学するまでに絶対に身につけておかなければならない習慣です。
とはいえ、わが子…まだ時計読めないんです…。なので、まずは時計の読み方を急いでやっていきたいと思います!
本書では時計の読み方のポイントも書かれていて、こちらも参考になりました…。時計の読みについては、またの機会に記事に出来ればと思います。
…ラッキーなことに、昨年末から数回届いている【こどもチャレンジ】のDMでも「時計の読み」がメインのDVDやサンプルが付いていたので、本人もかなり興味を持っているところでした。
まとめ:子も親も成長できる中学受験って最高だ!
冒頭に、大手進学塾に通った場合の1週間の標準スケジュールが書かれているのですが…超!過密スケジュール…!!
受験って…大変。会社からの帰り道、「N」のリュックを背負った子を沢山見ます。「これから夜まで塾なんだ…頑張れ!」この本を読んでから、その子たちを見る目が変わりました(笑)もはや尊敬のまなざしです…。
わが子がこんな生活?想像がつきません…。
でも、そうなった場合を想定して、今から長い時間かけて出来ることが絶対あるはずです!
親としての義務だと思って、基礎体力をつける働きかけをしていきたいと思います!