小学校に入るまでに時計の読み方を覚えて、時間の感覚を持たせたいと思われている親御さんも多いはずです。
しかし…
時計を教えるのって、なかなか難しい…私も長男の時に苦労した記憶があります。
「なんで、【2】を指しているのに、【10分】なの?」
「なんで、【7】と【8】の間なのに、【8時】じゃないの?」
そりゃそうだ…時計って、簡単そうに見えて、実は、子どもからしてみたら不思議なことばかりです。
なぜ?に対して「こういうもんだから!」で一蹴するわけにもいかない、だからと言って、60進法など複雑なことを教えられるわけもない…。
その中間で分かりやすく教えるには、イメージが大事 かなと思いました。
そして、いくつかプリントを使いながら次男に教えたら、思った以上にすんなり習得してくれたので、今回はがんプリ流の時計の読み方の教え方をご紹介させて頂きます。
- イメージさせることを重視した時計の教え方
- 楽しい時計プリントの使い方
時計の読み方の基礎は日頃の声かけから
まず、日ごろから時計や時間を意識させることが大事です。
例えば…
「長い針が【3】になったら、【15分】だよ!それまでにお片付けしよ!」
「【5分間】でお片付け頑張って終わらせよう!【5分間】って長い針が、今は【1】だけど、それが【2】になることね!」
上の写真は、こちらの記事↓でダウンロード可能な朝のお仕事アイコンをつけた時計です。
こういった朝の準備アイコンが付いている時計だったら…
「【10分】になったらご飯だよー!」
とアナウンスしていると、『【2】は【10分】なんだ』と意識することが出来ますね!
時間を意識した声かけをすると、時計の読み方に馴染めるだけでなく、時間の感覚が身に付いてくるでしょう。
小学生になると、登校時間や休み時間など、決められた時間に行動しなければならないことも増えてきます。小学校入学前に、時間の感覚を身に付けておきたいものです。
【1】時計の短針長針の役割をイメージで教える
時計の読み方の教え方で大事なのは、冒頭にもお伝えした通り、「イメージ」です。
まずは、時計の短針と長針には、それぞれ違う役割があって、その役割によって、それぞれ違う動きをしていることをイメージで理解してもらいます。
時計の短針と長針をそれぞれ”人格を持った人”だとイメージづけをすると、お子様も楽しく時計の読み方を習得できると思います。また、教える側も教えやすいです。
私は、短針を「(じーちゃん)社長」、長針を「(若くてやる気満々の)新人サラリーマン」のようにイメージしました。ちなみに、短針の役割が「時」なので、短針のイメージは「じーちゃん」です。
このイメージを使って、1時間の短針と長針の動きを見てみると…
教え方のポイントは、長針は平社員なので、一日中一生懸命動き回りますが、社長の短針は、偉いし、おじいちゃんなので、ゆっくりおちついて動くというイメージを伝えることです。
その時に、実際にアナログ時計のおもちゃなどで、時計を動かして見ると分かりやすいと思います。
<1時間の動き>を理解したら、<1日の動き>も確認しましょう!
まず、大事な知識として…1日が24時間であるということを再確認。
その上で・・・
1日は24時間です。1時間で1周する長針は…1日で何周回るかな?
さすが若いサラリーマンは働きもので忙しいね…。その間に、社長は…午前と午後の2周しかしないんだね…
などと、イメージが付きやすいように声かけをしてあげて下さいね。
午前と午後の概念は子どもにとって、難しいものです。
おもちゃの時計を動かしたり、紙に時計を書いたりしながら、お子様の一日の流れを確認していくと、 「7時」でも「午前7時」と「午後7時」が2回あることや、1日で短針が2周しているということが分かりやすいと思います。
このときに「午前は朝で午後は夜」というイメージがついてしまうと、深夜やお昼過ぎが午前か午後か混乱してしまうので、注意してください!
<数字の読み方>もイメージで教えていきましょう。
短い針は「じ(時)ーちゃん社長」。偉い、ゆっくり、おじいちゃん、、、、そんなイメージで短針の役割や動きを見ると、なんとなくわかってくれるかな…?
一方、長い針は「若い平社員」。働き者、忙しい、覚えることが大変、、、。「分」だけに「奮闘」しているイメージですが、「奮闘」自体の言葉が子どもには難しいですね…。「『糞』を『踏ん』じゃうくらい忙しいのかな~」など、親子で楽しく、短い針と長い針の特徴について、話し合ってみて下さい♬
【がんプリ】時計の読み方①
【2】時計の短針の教え方は「年齢」とリンクさせる
時計の短針と長針の役割と特徴のイメージがついたら、いよいよそれぞれの読み方を教えます。
順番としては、やはり、短針から教えるのがいいかと思います。
それでは、早速短針について…
子どもが時計の読み方でつまづくポイントの一つに、「2つの数字の間にある短針が何時を示しているか」があります。
教え方のポイントとしては、自分の年齢に置き換えて考えてもらうこと!
お子様が今4才だった場合。
ぼくの誕生日が3月3日、今日が9月3日だったとして…今は、【4】才と【5】才の間にいますが、実際「〇〇くん(お子様のお名前)は今、何才?」と聞くと、当たり前のように「4才!」と答えてくれると思います。
その考え方と時計の短針の読み方は同じです。ここでも教え方のポイントは、やはり「イメージ」ですね!
さっきの直線だった「時の歩み」を、時計に揃えて丸くしてみると…時計とのリンクがしやすいかと思います。
この理解が進んだら、まずは時計の短針の読み方だけの問題を沢山やって、短針をマスターしましょう!
4歳、5歳、6歳それぞれでプリントを作成しています♬
4才用はこちら
5才用はこちら
6才用はこちら
【3】時計の長針の教え方①「ちょうど」と「半」
時計の短針の読み方が分かったら、次は長針!
といっても、長針は教え方が難しいので、慎重にやっていきましょう。
まず、「3時」「12時」などの『ちょうどの時刻』と、6時半、7時30分など、『「半」や「30分」の時刻』を教えます。ただ、この「ちょうど」や「半」は、”時計の読み方を教える前”からやっていても問題ないと思います。
例えば…
「長い針が一番上の12にあるから、今はちょうど〇時だよ」
「短い針が3で、長い針が6をさしているから、3時30分、3時半ともいうよ」
などと、生活の中で意識的に伝えることがポイントです。
また、
「今、ちょうど6時だから、あと30分後の6時半からご飯たべようか!」
などのように、生活の中で、時間の経過を意識できるような呼びかけがあると、30分間の感覚をつかみやすいと思います。
【4】時計の長針の教え方②数字の読み方は5の倍数
長男も次男も、時計の読み方よりも先に、かけ算を学習していたので、5の倍数というのは理解が早かったです。
しかし、小学校で時計の読み方を習うのは、かけ算(小学校2年生)よりも早く、小学校1年生です。なので、時計の学習の前に、かけ算が出来ていなくても大丈夫!ということです。
ただ…時計の読み方をマスターするためには、5の倍数はどうしても覚えなくてはいけません。
それでは、時計の長針の教え方について、、、
「数字が1つふえる度に、5増える」という事実をまず認識してもらいます。
下のイラストのように、時計の分刻みを横軸にしてみると…時計の数字が1増えるごとに、数が5ずつ増えていくのが分かります。
その後、とにかく、「5、10、15、20、25・・・」と5の倍数を唱えて覚えていきましょう。
これ、小学校2年生で習う「かけ算」っていうのものなんだよ!〇才で出来るなんてすごいね!
と、沢山褒めてあげてください!
【がんプリ】時計の読み方
【5】時計の長針の教え方③数字のないところの読み方
5の倍数で読むことが分かったら、最後は数字と数字の間の長針の読み方です。
上の図のように、書いていないところは、自分で考えて読みます。なんか、つっけんどんな言い方ですが、こうするしかありません。でも、この自分で考えるのやり方をきっちり教えてあげて、かつ、何度も練習すれば、いずれ、私たちがパッと時計の長針が何分を示しているのかが分かるのと同じように、感覚で時計の読み方を掴めるようになると思います。
5の3つとなりだから、5、6、7、8で8分だね!
ひとつひとつ丁寧に読んでいくサポートをしてあげて下さい。
読み方を徹底できるようにプリントも用意しているので、活用して頂けると幸いです。
【がんプリ】時計の読み方
【6】ひたすら時計の読み方を練習するのみ!
あとは、ひたすらプリントやアプリなどを使って、時計の読み方を練習しましょう。
また、日々の生活の中で、時間を尋ねるなど、時計を積極的に取り入れてみてください。そして、正確に時計が読めたら沢山褒めてあげてくださいね♬
時計の読み方は小学校で学びますが、就学前から読めるに越したことはないと思います。
早いうちに時計が読めれば、時間感覚を身につけることが出来ますし、小学校の生活リズムに順応するのもスムーズになると思います。
以上、時計の読み方の教え方をお伝えしました。我が家での成功事例を紹介したまでですが、どこかのご家庭でお役に立てていたら幸いです。