繰り上がりのある足し算は小学1年生で習いますが、どうやらここでつまづいて算数に対する苦手意識を抱いてしまう子どもも多いとか…。
今回は、出来るだけ「難しい…!」と思わずに、スムーズに繰り上がり足し算を学習するためのコツをお伝えします。
この度、関連する学習プリントも沢山作ったので、是非ご活用ください!
繰り上がり足し算はサクランボ算で
次に教え方の前に、まずは教える側が繰り上がり足し算のやり方を学習することから始めましょう。って、…学習も何も…っという感じですが、子どもに勉強を教える際は「親が正しい工程を知る」ことが非常に重要だと思います。
我々が小学生の時には、サクランボ算って聞いたことなかったですが、今はこちらが主流のようです。
5+7=? この問題を解いていきましょう!
(前段階)10より大きくなりそうか、ならないかを瞬時に区別
→ 繰り上がり足し算に慣れてしまうと、初めから繰り上がるものとして計算を始めてしまうことがあります。予め、これは数の合成で出来る計算か、もしくは、繰り上がり足し算になるべきものなのかを瞬時に判断できるようになるのがベストです。


① 大きい方を10にするために必要な数は何かを考える
→ 7を10にするには3が必要


② 小さい方の数と①の数とで分解すると何になるかを考える
→ 5を3とで分解すると2になる
この分解の形がサクランボみたいだから、サクランボ算というようです。かわいい♪


③ 10を作って繰り上がり、分解して残った数を足す
→ 2+3+7=2+10=12
※吹き出しのワードは長男が繰り上がり足し算に慣れるまで、毎度していた”HELP声掛け“です。
この流れで計算を進めていきますが、重要なのは大きい方を10にするということです。
なぜならば、小さい方を分解する方が楽だからです。
例えば、3+8=? の計算の場合、3を2と1に分解して、1+2+8=11とした方が、8を7と1に分解するよりも近道に感じられます。なので、毎度大きい方を10にするという意識付けを徹底的にするようにしましょう。
繰り上がりの足し算の前に数の合成・分解は必須でマスターしておこう
サクランボ算を見ていくとご理解いただけたと思いますが…
繰り上がりのある足し算は、数の合成・分解が必須となります。
数の合成・分解の16の組み合わせが瞬時に出てくるくらいでないと、繰り上がり足し算に進んだ際、時間がかかってしまい「難しい」というイメージがついて拒否反応を起こしてしまうかもしれません。
子どもの拒絶反応ってなかなか払拭するの難しいですよね…
逆に、数の合成・分解がそのレベルまでマスター出来ていれば、あとは「考え方」の問題なので、「簡単だよ」と言ってスタートしても全く問題ないです。
がんプリでも沢山のプリントを用意しています。遠回りな気がするかもしれませんが、数の合成・分解がまだ瞬時に出来るというまでマスターできていないお子様は、以下のプリント学習からスタートしてみて下さい。
何度も練習して頭にたたきこんで下さい。
2+3+7の計算が意外と難しい?3つの足し算に慣れよう!
まだまだ教える段階には入れません…(笑)
繰り上がり足し算をやる前に、3つの足し算について慣れておく必要があるからです。


ってわけには、なかなか行きませんでした。我が子は…。
なので、事前に学習しておくことをおすすめします。学習プリントもご用意しています。
3つの足し算
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繰り上がり足し算は道具を使って学習
我が家はホワイトボートとマグネットを使って学習しました。やり方は、なんでもいいと思います!
ネットで見ると、10個入りの卵パックにビー玉を入れて10を作ったり、ブロックを使ったり…。
とにかく、手を動かして10になるイメージを付けることが大事です。
この10になるイメージですが…
筆算の時に小さな1を付けますよね?この赤い子です。我が家では「1君(イチクン)」と呼んでます(笑)
この「繰り上がりの1」ですが…、数字達にとって名誉なこと(?)みんなの憧れ(?)のような…何というか、パワーアップするというイメージで教える側が演出すると、後々理解がしやすいのかな…と思います。
当時ポケモンにはまっていたので、一の位は「ヤドン」で十の位になると「ヤドラン」に進化するようなマグネットを作って、繰り上がり足し算を教えていました。全て100円ショップにあるもので作っています。
そしてもう一つポイントがあります。
手を動かして繰り上がり足し算のイメージを掴んだら、その後すぐに計算式に落とし込むことです。
つまり、「今やった操作が計算式になるとこうなるんだ」ということを行ったり来たりすることで理解していきます。
ちなみに、長男の場合、このマグネットのイメージと先ほどの「2+3+7」のイメージがなかなか結び付かず苦労しました。かなり時間をかけて、やった気がします。
マグネットでやった式をサクランボ算で表すと…。停滞期と重なっていたので、1日1問って日もありました…。
でも、大丈夫です。
そんな長男も、今では、繰り上がり足し算のやり方をしっかり理解した上で、何度も学習して暗記する段階まで来ました。
天才児くん以外は、みんなそんなもん。大丈夫!
繰り上がり足し算と一緒に筆算も教えておく
以下のサイトにもあるように、我が家でも同時に筆算も教えていました。
『筆算』を早い段階で取り入れます
現在の小学校算数では、タテ書きの計算=「筆算」 が出てくるのは2年生からです。
でも私たちは、1ケタどうしのくり上がりやくり下がりが出てくる1年生から本来なら筆算を取り入れるべきだと考えます。そのほうが数の仕組みに合っているからです。
教科書においても、数が大きくなれば筆算に切り替えざるをえません。位をそろえなければ、たしざん・ひきざんができなくなってしまうからです。
何がよかったかというと、「10に繰り上がる」というイメージが筆算だと分かりやすいからです。
繰り上がり足し算がある程度理解出来たら、早い段階で繰り上がりありの筆算の学習を進めていきましょう。
20までの繰り上がり足し算を覚えるまでやる
これは、こちらの本でご紹介していて我が家でも遅ればせながら実践したことです。
数の合成・分解の組み合わせを覚えるのと一緒で、最終的には20までの組み合わせを覚えるというものです。確かに、最終的にここまで覚えたらそれ以上の足し算も同じなわけです。
繰り上がり足し算の最終形態はこれなのかもしれませんね!!
計算の流れを記載したプリントも今後順次アップしていきますね。
繰り上がり足し算教え方のまとめ
繰り上がり足し算へのスムーズな流れは以下の通りです。
着実にやれば、一気に繰り上がりのある筆算、そして、2桁、3桁の筆算まで持っていくことが可能です!
我が家は、前段となる数の合成・分解にかなり時間をかけた分、繰り上がり足し算から3桁筆算まではすんなり、無理なく移行出来ました。
✔ 「10になる組み合わせ」・「数の合成・分解」をマスター
✔ 「3つの足し算」を理解
✔ 「筆算」のやり方を理解
☝ ここまでが事前準備 ☝
✔ いよいよ!繰り上がり足し算
≪ 手を動かす ⇔ 計算式にする ≫を繰り返して理解する
✔ 繰り上がりのある筆算にチャレンジ
並行して…
✔ 繰り上がりのある筆組み合わせを覚える
我が家はこの流れがベストでしたが、お子様の様子に合わせて進めてくださいね!
何度もですが…お子様が「難しいー(涙)」と思ってしまうと、つまづく原因となるので、前段階の数の合成・分解をしっかりマスターしてから進むのがベストというか、王道な気がします。